震災「避難生活」で気をつけるべき感染症と予防策

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過去に起きた震災において、避難所でノロウィルス患者が発生するなど、地震だけでない二次的な被害が話題となりました。

モノの落下や転倒だけでなく、衛生面でも気を付けないといけないですよね。

そこで今回は、医学博士の筆者が、“妊婦はもちろん、子どもとの避難生活を送るママ・パパたちが気をつけたい感性症や、その対策・予防策”についてお話していきます。

 

避難生活において危険な「感染症」、水不足×脱水症状という懸念も

筆者は東日本大震災において被災経験がありますが、当時もやはり衛生面において非常に問題となりました。

菌やウイルスは人から人へと伝播してしまいますので、特に多くの被災者が生活する避難所で誰かが感染症を発症すると、感染が相次ぐ危険性が高まります。

感染症の中でも“ノロウイルス”は、脱水症状を引き起こしてしまうこともあるために、水不足である被災地では大きな問題となることが懸念されます。

 

避難生活の感染の「何故」、避難生活では免疫が弱くなる

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避難生活では、免疫が弱くなってしまうことがあります。

一般的に、免疫系とは白血球を中心とした生体防御機構のことを指しますが、その中でも特にリンパ球と呼ばれる免疫細胞が、その中枢を担っています。この免疫系は自律神経によっても調節されています。

しかし、ストレスによって自律神経系のバランスが崩れ、“免疫系”が弱くなってしまった結果、菌やウイルスを抑えきることが出来ずに、感染症を発してしまうことも考えられます。

筆者も経験がありよくわかるのですが、避難生活をしていると、「食物も少ない、水も少ない、先が見えない」といった不安が強いストレスとなってしまうのです。

 

ウイルスの感染経路を知る

避難生活では食料品が多く届けられる機会もあると思われますが、「どのように保管されていたのか?」ということを気を付けるようにしましょう。

感染経路は主に3つ挙げられます。

(1)空気感染:空気中に存在するウイルスが、体の中に入ってくるケース
(2)飛沫(ひまつ)感染:インフルエンザを代表とし、感染者のくしゃみなどによって唾液から感染するケース
(3)接触感染:ノロウイルスを代表とし、感染者と直接接触することによって感染するケース

 

感染症を予防するために

赤ちゃんや子どもはまだまだ免疫系が十分に発達していない、抗体の数が多くないということから、感染の可能性は大人と比べ、高いといえます。

少しでも感染リスクを低減させるために今できることとして、下記のようなことを覚えておきましょう。

・マスクを着用する
・同じ空間に長時間いないようにする
・余震が続いているので、落下物などの危険性が無いような外に出る時間を多くする
・マスクを着用する
・子どもたちを度危険性のない場所である程度遊ばせてストレス解消させる

また、筆者も実際に経験があるのですが、このような状況においては、同じ量の食物を摂取したとしても人間の危機管理能力が働いて、普段よりも栄養素の吸収力が上昇します。

それによって、エネルギーを蓄えることが出来ますので、食べられる時に極力食べるようにしましょう。

 

いかがでしたか?

避難生活で注意すべきは、落下物や転倒物などの物理的な危険性だけでなく、免疫が下がってしまうことによる感染症の危険も認識しておく必要があります。

赤ちゃんや子ども、家族を守るため、多様な危険性を知識としておさえ、一家の安全を確保しましょう。

 

【参考・画像】
※ ナーシング・グラフィカ/5 疾病の成り立ち 臨床微生物・医動物(矢野久子、安田陽子著)
※ Irina Kozorog / Shutterstock

※ 2002 / PIXTA

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【著者略歴】
※ 川上 智史・・・北里大学大学院医療系研究科医学専攻博士課程修了、医学博士。予防医学を専門とし、医学的に美と健康に主眼を置き研究を続ける。各種教育機関や講演会において予防の重要性を啓発している。

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