放置はNG!「乳児のむし歯のリスク」を歯科医ママが解説

生後6ヶ月頃から生えてくる赤ちゃんの歯。

歯が生えてくると、むし歯が心配になりますよね。特に、ママ自身がむし歯で苦労していると、赤ちゃんはむし歯にならないでほしいと強く願うのではないでしょうか。

色々と気をつけているのに、1歳半健診や3歳児健診、歯科医院での定期検診でむし歯が見つかるととてもショックだと思います。

今回は、歯医者ママである筆者が、わが子がむし歯になったときに、ママに知っておいてほしい情報をお伝えします。

 

おうちで分かる!むし歯かどうかのセルフチェックの仕方

おうちで小さな子どもの口の中をチェックするのはなかなか難しいものですよね。

仕上げ磨きの時に、ママの膝の間に寝かせたポジションで、口の中をチェックしてみてください。

(1)奥歯の溝が黒い

奥歯の溝が茶色や黒くなっていたら、ただの着色なのかむし歯なのか、自己判断は難しいので、歯科医院で診察を受けましょう。

 

(2)歯と歯の間が白っぽくなっている

上の前歯の間はよく見えるため、早めに気づきやすい場所です。

歯と歯の間が白っぽくなっていたり、穴が開いているような場合は、診察を受けましょう。

 

(3)歯に白い線がついていて歯ブラシで取れない

歯と歯肉の境目に、白いペンで線を書いたように白っぽくなっていることがあります。

この場合、むし歯になりかけの状態のことが多いです。

再石灰化を期待できる場合もありますので、歯ブラシで歯垢を落とし、診察を受けてフッ化物の塗布などを受けましょう。

 

(4)フロスが切れる

歯と歯の間をフロス(糸ようじ)で磨いたときに、フロスがボソボソと切れる場合、むし歯になっていることがあります。

詰め物が引っかかっている場合もありますので、歯科医院でチェックを受けましょう。

 

乳歯のむし歯は進行が早いので、口の中を見てみて、「あれ?」と思ったら歯医者さんで診てもらうと安心です。

また、定期健診で早期発見することも大切ですよ。

乳歯のむし歯を放おっておくとどうなるの?

「乳歯は抜けるから、治さなくてもいい?」という質問を受けることがあります。

しかし、治しておかないと、リスクもあるんですよ。

(1)痛くてご飯が食べられない

子どもと大人は何が大きな違いだと思いますか?

それは、子どもは日々「成長」しているという点です。

大きくなるためには、ご飯をよく噛んでしっかりと食べられることが大切です。

大人であっても、子どもであっても、痛い歯があると、それだけで食欲が落ちたり、噛まなくても済む柔らかいものばかり食べるといった偏食になる可能性が考えられます。

また、冷たいもので歯がしみると、水分を摂ることを嫌がって水分補給が難しい場合もあります。

歯のことだけを考えると、「乳歯だから」「いずれ抜けるから」と思いがち。

でも子どもが日々成長するため、よく噛んでご飯を食べて元気に活動するためにも、歯のサポートが必要なのです。

 

(2)重症な乳歯のむし歯は永久歯に影響を与えることも

乳歯のむし歯が重症で根の先に病巣があると、その下で育っている永久歯の形成や生える位置に異常が起きる場合があります。

 

(3)永久歯が生えるスペースが足りなくなることも

乳歯は永久歯が生えるスペースを保つという重要な役割があります。

生え替わる時期よりも早期に乳歯を失った場合、隣の歯が寄ってきて永久歯の生えるスペースがなくなることがあります。

場合によっては、スペースを保つ装置を入れることができますので、歯科医院で治療を受けましょう。

 

いかがでしたか。

むし歯は複雑な要因が重なって始めて起きる病気です。

早期に発見すれば、削らずに再石灰化を期待できる場合もあります。

たとえ、小さな子どものときに乳歯でむし歯があっても、おうちでのケアや食生活の見直し、適切な治療を受けて“永久歯でむし歯ゼロ”を目指したいですね。

 

【参考・画像】

※ 子どもたちの口と歯の質問箱 – 日本小児歯科学会

※ 3〜6歳のお悩みーママのお悩み相談室 – クリニカ

※ nikkos, Ozgur Coskun

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【著者略歴】

※ 進藤ゆきこ・・・専門家ライター。自身も子育て真っ最中の歯科医師、歯学博士。「毎日のオーラルケアをママとベビーのハッピータイムに」をモットーに、親子でお口の健康をもっと身近に感じてもらえるよう取り組んでいる。

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